5今日の月

  上がるほど白くなりゆく今日の月(男声混声)   常朝        (演奏時間1:48)  

注:2013年9月奈良・斑鳩の月を見るため法隆寺の東の上宮遺跡公園を訪ねました。
月の出を待っていると東の空から月が上がってきましたが、見ていると段々白く美しくなってきました。

  雪しきり我が身昭和にある如し(男声)            常朝        (演奏時間1:53)

注:2015年1月5日は雪で、朝からしきりに降り続いていました。庭の雪を見ていると、昔生家の窓から道に降る雪を見ていたのを思い出し、自分が昭和時代に戻ったような気がしました。

  虹色の夢見るごとく合歓の花(女声)       常朝        (演奏時間1:50)

注:2015年6月奈良市富雄中学校の前の富雄川の岸に合歓の花が咲いて、ふわっとした花がまるで夢を見ているようでした。おそらく虹色の夢だったでしょう。

  傾ける日に華やぎて桃の花(女声)                     常朝        (演奏時間1:52)

注:2016年4月桜井市の檜原神社参拝後、西200メートルほどの桃畑を訪ねました。
大和三山の見える国中(くんなか)に日は傾きはじめていましたが、満開の桃の花はますます華やいで見えました。

  秋雲の白はお空が青いから(女声混声)             常朝       (演奏時間1:40)

注:2017年廃止される以前の奈良少年刑務所内の詩作教室で、少年受刑者が作った
「雲」という題の「空が青いから白を選んだのです」の詩に動かされ作句しました。
教師の寮美千子さんのNHKラジオ深夜便での話では、少年の幼い頃母が「つらいことがあったら空を見て、そこに私がいるから」と言ってなくなったとのことです。

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