34風祈祷

    老鶯の時過ぎゆくを惜しみ鳴く(男声女声)    常朝    (演奏時間 1:58)  

注:2018年5月木津川の上河原を歩きました。河原の藪では鶯がしきりに鳴いています。5月も中旬となり春が過ぎゆくのを惜しんで鳴いているようでした。姿は見えませんが、おそらく小さい体をせいいっぱいふるわせて鳴いているでしょう。(原曲:Orpheus作曲)
    木津川の河原の藪の道暗し
    笹の奥には高き木々
    行く春を惜しむか鶯声やまず
    老鶯の時過ぎゆくを惜しみ鳴く 


       風祈祷せよとの掲示夏の杜(男声女声)     常朝    (演奏時間 2:07) 

注:2014年7月奈良・宇陀市の室生深野の小高い田園地帯を俳句仲間で訪ねました。
その地の金毘羅神社からの田畑の見晴らしが良い所です。
神社のそばに掲示板があり、地元の農家への連絡事項として、
風祈祷をするようにとの指示がありました。
    室生の奥その名も深野の田園高地
    見晴らしのよき神社あり
    そばに高々掲示板
    風祈祷せよとの掲示夏の杜


       神霊地探しと云ひて滝に来し(女声男声)     常朝    (演奏時間 1:36)

注:2012年7月奈良大和田町の行者滝を訪ねました。
滝を見ていたら若者が一人滝に来ました。
聞くと神霊地を探して歩いていると言いました。
そのような趣味もあるのかと驚きました。
    奈良矢田山のふもとには
    岩に囲まる行者滝
    涼んでおれば若者ひとり
    神霊地探しと云ひて滝に来し


      神馬堂まで砂の飛ぶ春祭(女声男声)       常朝   (演奏時間 2:24)

注:2015年2月11日奈良・河合町の広瀬神社の砂かけ祭を訪ねました。
この日はお田植祭で、砂を雨に見立てた祈雨の神事でもあるようです。
お田植えのあと、白覆面の農夫が田鋤きの途中から見物客に砂をかけ、
見物客も農夫や他の人々に砂をかけます。
砂が我々の避難している神馬堂まで飛んできました。
    砂かけ祭は奈良の神社の春祭り
    はじめは真面目なお田植え祭り
    途中から農夫がみんなに砂をかけます
    神馬堂まで砂の飛ぶ春祭 


       行列の古墳を過ぎる春祭(男声女声)   常朝   (演奏時間 2:10)

注:2018年4月1日奈良・大和神社のちゃんちゃん祭に参列しました。
これは鉦を叩きながら馬に乗った天理市長や武者と各地区の代表の行列が、
お旅所へ神をお送りして芸能をお見せする祭ですが、お旅所への道には古墳があり、
鉦を叩きながら行列がのんびりと通りすぎました。
    おおやまと神社は古き奈良の杜
    御旅所へ神を送るはちゃんちゃん祭
    古墳のそばを通りゆく
    行列の古墳を過ぎる春祭